
2025年12月23日最高裁が初判断!
大手建売業者(通称:パワービルダー)の新築一戸建ては、LPガスの配管・給湯器等をLPガス業者に提供してもらっています。
LPガス設備は建売住宅の価格に入っておらず、LPガス会社のものを購入者が借りることになります。
「配管・給湯器」はLPガス業者の持ち物で「LPガス設備費はガス代に上乗せされ15年かけて支払うこと」が商慣習となっています。
建売業者は販売価格を抑えられ、購入者はその分安く購入できると説明されます。
新築建売の売買契約時に「LPガス設備貸与契約」を締結します、契約は売主(ビルダー)の担当者が説明し、買主は記名捺印します。
契約内容は「LPガスの15年間供給、解約の際は違約金あり」ガス会社は建設設備コストをガス代上乗せで回収します。
購入者は、ガス設備の代金を毎月のガス料金で払っていくことになります。
問題なのは、LPガス契約途中に「やすいLPガス業者に変えたい」「オール電化にしたい」と思って解約すると違約金が掛かることです。
LPガスは自由価格、安い業者にしたいのに
現在は都市ガスも自由に価格設定できるようになりましたが、価格の差はあまり無いようです。
一方、プロパンガスは1997年の液石法改訂から切り替えができるようになり、今では会社によって価格の違いは大きいです。
売主指定のプロパン会社ではなく、価格の安い業者に切り替えたり、オール電化に替えたいときは違約金を払ってガス会社との契約を解除することになります。
また、自宅売却の際は次の方に残りの期間を引き継ぐことになります。
契約は15年しばり、解約は違約金が発生
トラブルは裁判に!判例は?
新居に住み始めたある日「うちのプロパンに切り替えませんか?ガス代が節約できます」という勧誘が来ます。見ると今の契約よりかなり安い金額を提示しています。「切り替えようかなあ」としたときに解約違約金ありの15年契約をしていたことを思い出します。ガス料金に設備代が上乗せされていることを「ガス会社と売主がグルになっている」と、買主は思うはずです。
裁判になった例では、さいたま地裁はプロパン貸与契約は無効。その後、高裁では地裁と異なり契約の有効を認めています、もちろん裁判に持ち込んだのはガス業者です。ということで、LPガスの建売住宅はLP契約15年縛り、違約金ありが続いています。
2025年12月23日最高裁が初判断!
東京のLPガス販売会社「エネライフ」さんが10年以内に解約した住宅購入者に対して、算定式に基づき設備の費用を求めた裁判で、
最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)は、「LP契約が無効と裁判官5人全員一致で結論づけた」というニュースが流れました。
実に画期的な判断です。
現在LPガスの建売に居住中の方はガスの切り替えがしやすくなるでしょう。
今後LPガス地域の建売はその分販売価格が上昇する又は、オール電化住宅になるのでしょうか、注目です。
LPガスのコストは都市ガスよりどの位高い?
都市ガスより割高といわれるLPガスですが、どのくらい違うのか試算してみます。
プロパンの方が熱量が約2倍ありますので、単価と使用料を単純に比較できませんが、都市ガスの方がコストが低いのは確かです。
参考までに、埼玉の一戸建ての場合(月間15㎥使った場合)税抜き価格
《都市ガスの料金》
基本料金:950円 従量単価:264円
※合計4,910円
《プロパンガス協会適正価格》
基本料金:1500円 従量単価:280円
※合計5,700円
参考例では、月に790円の差。
貸与契約で建設コストがどの位乗っているのか確認する際の参考にしましょう。
出典:一般社団法人プロパンガス料金消費者協会リンク先
プロパンは、人件費・ガソリン代等、配送コストがかかりますのでこの先価格が安くなる見込みは低いようです。
広い敷地(90坪以上)の建売は、市街化調整区域になりますので、基本はプロパン・浄化槽になります(例外もあります)
市街化地域で広い敷地を望むと、購入費用と固定資産税が高くなりますので、そこも含めて家の維持費・光熱費を考えましょう。
《この記事を書いた人》
桜コンサルティング 菅 弘之 宅地建物取引士・2級FP技能士
埼玉の現役不動産FPが、「不動産取引で知って欲しいこと」をブログにしています。
アットホーム・SUUMOに掲載されている新築建売(他社掲載物件OK)は、殆ど仲介手数料無料で紹介できます、気になるお家があれば気軽にお問合せ下さい。無料でご紹介できるかお答えします。お問合せはLINEでOKです。
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