
未公開物件情報に釣られて個人情報を渡さない
「未公開物件(非公開物件)の情報はありますか?」と、尋ねたら
「お客さんはラッキーだ!誰も知らないお得な物件があるんですぜ」と不動産屋が微笑んだ。みたいな話ってホントかな?
誰しも「会員限定」とか「特別な事情」なんていうのに弱いですよね。
「他言無用でお願いします」なんて言われたい。
「未公開物件=掘り出し物」と思っている方が多いのですが、そうではありません。
新築戸建ての未公開物件情報とは「広告開始前の物件情報」のことです。
新築一戸建ては「建築確認後に広告すること」が法で決められている為、まだ建築確認が取れていない物件。
物件は未着工という状態です。建築確認前は土地売りで広告して、確認後は建売に切り替えて広告します。
※建築確認を知りたい方はググってください。
建売業者さんは土地を仕入れた段階で、不動産屋へ「●●市××で新築予定、●月」と情報を流しますので
未公開物件を知りたい場合は「この地域で新築の予定はありますか?」と地元の不動産屋に聞くと教えてくれます。
地域限定で探していると知りたい情報ですが、すぐに広告開始になるので慌てる必要はないです。
ネットで調べる方法は「土地」で検索を掛けると「建築条件無」でネットに上がっています。(建築確認が取れると建売広告に)
新築の建売は、売り出し価格から徐々に価格の見直しをしてきます、大まかにいうと
①広告開始(着工)⇒②上棟⇒③完成の順に価格の見直し(値下げ)をすることを覚えておきましょう。
例えば、自店過去一年の仲介は、完成後の物件を購入された方が全てで、もっと言えば、完成後再値下げを購入した方が殆どでした。
価格もこなれてくるので慌てないことです。
「売主」の立場から考えると、「なるべく早く売れると儲けが大きい」ことになります。
【売主の立場】新築一戸建ては「商品」、売主が利益を最大化するには「早く売る」こと。
⇒土地を仕入れたら、最速で広告開始をする、「未公開時期を最短にする」となります。
(業者さんによっては「今なら、壁紙や仕様が選べます」と囲い込んだりします)
すなわち、未公開物件という時期はあるが、飛びつくと高掴みすることになってしまいます。
【仲介不動産屋の立場】「仲介手数料は物件価格で上下する為」完成前価格で購入してもらうと利益が最大化することになります。
「未公開物件あります」の理由ですね。
【買主の立場】いまや新築一戸建ては、アットホーム・SUUMO等のサイトですべての情報が得られます。
学区や実家の近く等でさがしているばあいは、地元の不動産屋に「情報来たら教えてね」と頼めばメールしてくれます。
相場と比べ、予算に合わせて購入を検討しましょう。
ネットで検索するときは「土地売り」に出ていますので「土地」で探しましょう。
会員登録で未公開物件情報が見られます!とは
ネットでよく見るこの広告の狙いは、あなたの個人情報を手に入れて営業を掛けることです。
「地域最大の情報量!」とか「埼玉の未公開物件約7000件!」などです。
会員登録欄に、氏名、住所、電話番号、メアド等の個人情報を入力し「個人情報の同意」にチェックすると
「未公開物件の情報」を提供するというもの。
営業の流れは
①ネットで会員登録
②会員限定イベントの参加(クオカードあげます!で来店してもらう)
③会員限定セミナーの参加(上手な家の買い方!で来店してもらう)
となります。
ホントの意味での、未公開情報なんてないので
エビで鯛を釣る話と思ってください。
「未公開物件情報」をPRする広告には「料金」「手数料」についての掲載は無く
「費用については、面談時に説明します」と料金説明をスルーする営業方法をとっていますので
予め「料金の項目だけでも教えてください」と聞いてから面談しましょう。
まとめ
①新築一戸建ては、売って儲けるための「商品」です。未公開にする理由は無い⇒お得情報は無い
②未公開時期は「建築確認前」のこと
③不動産屋は「業者間情報(レインズ)」で物件情報を共有している。どこの不動産屋も、基本物件情報は同じ
(特定の不動産屋だけ持っている情報があっても、何十件、何百件もない)
④会員登録で個人情報を業者に渡すリスクがある。
⑤最初に「購入見積もり」を出してもらうようにする。「金額」ではなく「項目」をチェックする。
⑥数千円のクオカードをもらったばかりに100万円以上損をすることがあります。