トラブル回避のために必ず確認しましょう
パワービルダーのプロパン設備はガス会社の持ち物です
飯田グループホールディングス等の大手建売業者(通称:パワービルダー)の新築一戸建ては、LPガスの配管・コンロ・給湯器等一式をプロパン業者に提供してもらっています。
プロパンガス設備は建売住宅の価格に入っておらず、プロパンガス会社のものを購入者が借りることになります。
あなたが買った家の「配管・給湯器・ガスコンロ」はプロパン業者の持ち物です。
新築建売の売買契約時に「プロパン設備貸与契約」を締結します、契約は売主(ビルダー)の担当者が説明し、買主は記名捺印します。
契約内容は「プロパンの15年間供給、解約の際は違約金あり」ガス会社は自社のガスを使い続けてもらうことで、建設設備コストを回収します。購入者は、ガス設備の代金を毎月のガス料金に上乗せして払っていくことになります。
プロパンは自由価格、安い業者にしたいのに
現在は都市ガスも自由に価格設定できるようになりましたが、価格の差は無いようです。
一方、プロパンガスは1997年の液石法改訂から切り替えができるようになり、今では会社によって価格の違いは大きいです。
売主指定のプロパン会社ではなく、価格の安い業者に切り替えたり、オール電化に替えたいときは違約金を払ってガス会社との契約を解除することになります。
また、自宅売却の際は次の方に残りの期間を引き継ぐことになります。
契約は15年しばり、解約は違約金が発生
トラブルは裁判になることも、最近の判例は?
新居に住み始めたある日「うちのプロパンに切り替えませんか?ガス代が節約できます」という勧誘が来ます。見ると今の契約よりかなり安い金額を提示しています。「切り替えようかなあ」としたときに解約違約金ありの15年契約をしていたことを思い出すようです。ガス料金に設備代が上乗せされていることを「ガス会社と売主がグルになって騙している」と感じる方もいらっしいますが、そうではないと思います。
「違約金を肩代わりするので、うちのプロパン会社に切り替えませんか?」ということもありますが、プロパン会社を切り替えても15年契約は引き継がれます。
裁判になった例では、さいたま地裁はプロパン貸与契約は無効。その後、高裁では地裁と異なり契約の有効を認めています、もちろん裁判に持ち込んだのはプロパン業者です。ということで、プロパンの建売住宅はプロパン契約15年縛り、違約金ありが続いています。
プロパンガスのコストは都市ガスよりどの位高い?
都市ガスより割高といわれるプロパンガスですが、どのくらい違うのか試算してみます。
プロパンの方が熱量が約2倍ありますので、単価と使用料を単純に比較できませんが、都市ガスの方がコストが低いのは確かです。
参考までに、埼玉の一戸建ての場合(月間15㎥使った場合)税抜き価格
《都市ガスの料金》
基本料金:950円 従量単価:264円
※合計4,910円
《プロパンガス協会適正価格》
基本料金:1500円 従量単価:280円
※合計5,700円
参考例では、月に790円の差。
貸与契約で建設コストがどの位乗っているのか確認する際の参考にしましょう。
出典:一般社団法人プロパンガス料金消費者協会リンク先
プロパンは、人件費・ガソリン代等、配送コストがかかりますのでこの先価格が安くなる見込みは低いようです。
広い敷地(90坪以上)の建売は、市街化調整区域になりますので、基本はプロパン・浄化槽になります(例外もあります)
市街化地域で広い敷地を望むと、購入費用と固定資産税が高くなりますので、そこも含めて家の維持費・光熱費を考えましょう。
埼玉県で住宅購入のコンサルティングをしています。新築建売仲介手数料無料です
《この記事を書いた人》
桜コンサルティング 菅 弘之 宅地建物取引士・2級FP技能士
埼玉の現役不動産FPが、「不動産取引で知って欲しいこと」をブログにしています。
アットホーム・SUUMOに掲載されている新築建売(他社掲載物件OK)は、殆ど仲介手数料無料で紹介できます、気になるお家があれば気軽にお問合せ下さい。無料でご紹介できるかお答えします。お問合せはLINEでOKです。
そろそろ、家を買おうかな?と思ったらお気軽にお問合せ下さい。LINEの友だち追加で気軽に相談ください。